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「詩篇第148篇によるカンタータ」楽譜70周年記念式次第

 フェリス女学院は、2020年に創立150周年を迎えます。
 今までの周年事業を振りかえってみると、一つ特徴的なことが浮かびあがってきます。それは、音楽です。
 創立50周年(1920年)では、この式典のために作られた「紀念式」(作詞作曲不詳)が歌われました。1940年に挙行された70周年式典では、時代を色濃く反映し全員で宮城遥拝、君が代二唱、教育勅語捧読が行われ、全校生徒で「いざや歌はん洋々の 楽の音高くひゞかせて」と「七十周年記念歌」(作詞:寺田醇造、作曲:本校音楽科)を厳しい時代の中でも高らかに歌いました。50周年、70周年の記念歌の歌詞は式次第から分かりますが、残念ながら譜面が残っておらずどのような旋律であったのか不明です。
 戦後1947年に専門学校が設置され、フェリスの音楽環境が充実していく中で迎えた1950年の80周年では、新しい校歌(作詞:英康子、作曲:團伊玖磨)が発表されました。そして、記念行事のひとつ「Grand Concert」がカイパー記念講堂で開催され、委嘱作品「詩篇第148篇によるカンタータ」(作曲:團伊玖磨)をフェリス女学院合唱団(中高、短大)が披露しました。90周年の記念演奏会は中高部、短大部の2部構成で神奈川県立音楽堂にて行われ、短大部では、萩原英彦作曲「詩編第23編によるカンタータ」が演奏されました。
 1970年の100周年は横浜市文化体育館で中高・短大・大学が共に式典を行いました。式典の後半は音楽が中心で、短大生が合唱組曲を、中高生が「メドレー フェリス100年」を演奏、合唱。中田喜直がこの日のために作曲した「フェリス女学院のうた」を倉長治子の指揮で中高・短大・大学全員が合唱しました。記念のNHK交響楽団特別演奏会(神奈川県立音楽堂)では、委嘱作品女声合唱と管弦楽のための頌「燕の歌」(作曲:團伊玖磨)が短期大学音楽科合唱団、中高合唱隊によって披露され、最後に、萩原英彦が管弦楽のために編曲した校歌をN響と全員合唱でホールに響かせました。
 110周年では、短大音楽科主催の記念演奏会が神奈川県民ホールで開かれ、NHK交響楽団(指揮:小泉ひろし)の演奏会が開かれました。委嘱作品として三善晃作曲「詩篇頌詠」(旧約聖書詩篇第96篇より)が短大音楽科合唱隊により披露されました。
 フェリス女学院では、創立以来音楽会がしばしば行われ、学院内はもとより学外にも発信し続けてきました。150周年には、どのような音楽を響かせるのか今から楽しみです。

「詩篇第148篇によるカンタータ」楽譜

「詩篇第148篇によるカンタータ」楽譜

譜70 周年記念式次第

70周年記念式次第

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