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フェリス女学院は、1923年の関東大震災により創立以来築いてきたすべてを焼失し、その後も校舎の戦時徴用や進駐軍接収により、創立期から戦中期にかけての資料の多くが散逸してしまいました。戦後、多くの方々のご協力のもと資料収集が図られ、100周年記念事業として年史編纂への取り組みが本格化しました。
こうした学院内外におけるフェリス史への関心の高まりを受け、1973年に資料の収集と分類、整理を図るとともに小さな展示コーナーを併設した「史料整備委員会」、1976年には「フェリス女学院資料室」が設置され、2020年11月150周年記念事業の一環として歴史資料館に生まれ変わりました。展示室(91m2)、閲覧室・執務室(60m2)を備えた施設です。
建学の精神とその継承の過程を明らかにし、学院内外の教育と研究に役立てることを目的として、下記の事業に取り組んでいます。
(1)史資料の収集・整理・保存
(2)史資料の目録作成
(3)史資料の展示、公開
(4)調査、研究及びその成果の公表
(5)大学及び中高における学院史教育の支援
(6)その他学院の史資料に関する事項
フェリス女学院資料室紀要『あゆみ』(1~72号、2019年現在)
1978年創刊、フェリス史、プロテスタントおよび女子教育に関する論稿を発表しています。
『フェリスのあゆみ 年表と写真でたどる150年』(2020年9月発行)
創立150周年にあたり1870年の創立の時期から今日までの歴史を、年表と写真でたどることができるようにまとめたもの。資料編付き。
執筆にはフェリス女学院の高等学校の生徒、大学の学生も参加。
「フェリス女学院150年史資料集」
学院内外の資料の調査・収集の成果を刊行しています。
第1集『関東大震災 女学生の記録』(2010年12月発行)
1923年9月1日の関東大震災の翌年、国語教師寺田醇造が上級学年の生徒に震災体験を和紙に墨で書かせた
作文集「大正拾貮年九月一日大震火災遭難実記」を翻刻したもので、関東大震災の貴重な記録。
第2集『近代女子教育 新学制までの軌跡 学校要覧・認可申請書』(2012年9月発行)
明治期から昭和前期の学校要覧や申請書類を翻刻したもの。
第3集『RCA伝道局報告書に見るフェリス』(2015年3月発行)
アメリカ改革派教会外国伝道局がまとめた年次報告書の中からフェリス関係の記事を訳出したもの。
第4集『加藤豊世・布施淡往復書簡 明治期のある青春の記録』(2016年3月発行)
明治期に在学していた加藤豊世とその恋人布施淡が交わした書簡218通を翻刻したもの。
第5集『学校日誌にみる学院と生徒たち 1924-1946』(2018年3月発行)
1924年から46年までの学校日誌を翻刻したもの。多難な時期の記録が淡々と綴られ、時局が変わっていく中で
どのように学校は対応していたのかが分かる貴重な資料。
『キダー公式書簡集』(2007年6月発行)
創立者キダーのアメリカ改革派外国伝道局宛書簡を編集、創立期のフェリス史にとって貴重な資料です。
上記刊行物は発行部数に限りがありますが、実費で頒布します(送料別)。ご希望の方は、歴史資料館までお問い合わせください。
刊行物 | 頒価 |
紀要『あゆみ』バックナンバー | 無料 |
「フェリス女学院150年史資料集」 | 各集1,000円 |
『キダー公式書簡集』 | 1,000円 |
『フェリスのあゆみ 年表と写真でたどる150年』 | 1,000円 |
標準的な送料は、370円です。
学院創立150周年記念事業の一環としてフェリス女学院150年史の編纂を行っています。
フェリス女学院150年史編纂委員会が編集と執筆を担当します。メンバーは、以下のとおりです。(2020年11月現在)
委員長 鈴木佳秀(フェリス女学院 学院長)
委員 荒井真(フェリス女学院大学 大学長)
井上惠美子(フェリス女学院大学 文学部教授)
大西比呂志(フェリス女学院大学 国際交流学部教授)
小檜山ルイ(東京女子大学 現代教養学部教授)
齊藤直(フェリス女学院大学 国際交流学部教授)
武尾和彦(フェリス女学院中学校・高等学校 教諭)
中島耕二(フェリス女学院歴史資料館研究員)
廣瀬政明(フェリス女学院中学校・高等学校 校長)
星野薫(フェリス女学院 事務局長、歴史資料館事務室長)
新資料の発掘、『フェリスのあゆみ 年表と写真でたどる150年』(2020年9月刊)や目録の作成、『150年史資料集』の続編の刊行などを編纂委員会のもと活動しています。
寄贈のお願い ~歴史資料館充実のために~
フェリス史に関わる資料を収集しています。
お手持ちの写真、印刷物、現物資料(在学中の教科書、ノート、日用品その他)等をご寄贈ください。