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コロナ禍における学びの継続

コロナ禍における学びの継続

 大学、中高における今年度の学びは、未曾有の状況下でスタートしました。
 学生・生徒・教職員の安全確保を最優先にしながら、遠隔授業や動画配信など学びの継続に向けて行った取り組みをご報告いたします。

大学
 フェリス女学院大学では、2020年度の授業を基本として「遠隔授業」で行っています。学長のもとに設置された「新型コロナウイルス対策本部」を中心に3月下旬に「遠隔授業」の実施を決定、4月中旬に授業を開始しました。
 「遠隔授業」実施に当たっては、全学生を対象にPCやスマホの所有状況やオンライン環境に関する調査を行い、機器を所有していない、あるいはオンライン環境が十分に整っていない学生に対しては、PC.Wi-Fiルーターの無償貸与、その他個別の相談に電話やメールで対応し、授業受講に向けての環境整備の支援を行いました。また、専任教員・非常勤教員を対象に10回近くの遠隔授業の講習会を開催し、システムの操作に慣れる機会を設けました。
 「遠隔授業」開始当初は学生・教員ともに戸惑いがありましたが、各々の教員が対面と遜色のない授業を目指すとともに、学生の自由な感性にも助けられて集中力がアップした、語学の授業のグループワークなどでは積極的な発言が増えたなど、プラスの効果が表れています。学生からも、質問がしやすい雰囲気で、教員との距離がさらに近くなったといった感想がありました。さらに大学では授業開始後も学生に受講状況に関する調査を重ね、7月からは全国のコンビニエンスストアで授業の資料等を無料で印刷できるネットプリントサービスを開始するなど、学生のニーズに合わせた学修支援策の整備を進めています。一方で、対面授業でなければ十分に学修成果を保証できないと考えられる科目ー 一例として、音楽学部で行われる実技レッスンや合奏などの授業、また、大学の施設を利用しないと学修できない科目については、万全の感染防止対策をとった上で、対面授業で開講しています。
 このように「遠隔授業」は新たな授業のスタイルとして定着し、一定の効果も上げています。しかし、やはり大学における学びや学生生活はキャンパス内で展開されることが本来の形として望まれます。学生から、そして保証人の皆様からも対面授業実施を強く要望する声もあり、今後、大学としても学生・教職員の健康と安全を第一としつつ、来年度4月からの授業は対面授業を基本とすることを検討しています。対面中心の授業に戻った後も、「遠隔授業」での多くの意義ある経験が、新たな学修の方法・効果として活かされると考えています。

中学・高校
 2019年度は、学年度末試験終了直後より、新型コロナウイルス感染症防止を目的とした臨時休校に入りました。学年末の行事は中止となり、今年の卒業式は中・高別々に卒業生と教職員のみで執り行いました。
 その後も感染は拡大の一途をたどったため、2020年度の入学式も中・高それぞれ、入学生徒と教職員のみで行い、中学校入学生保護者のために式の様子をLIVE配信しました。その後、緊急事態宣言が出されることになり、入学式の翌日から、再び臨時休校に入りました。学校としては、まず新年度の事務連絡や新しい教科書、そして1週間分の自宅学習の教材を郵送いたしました。また、毎朝の礼拝や授業等、自宅でも学校生活を意識して過ごせるようにと考え、礼拝にかわるものとして「今日のみことば」(聖書個所と聖書科教諭によるメッセージ、途中から讃美歌の番号)と、「校長からのメッセージ」を毎朝定時に本校ホームページの在校生専用ページに掲載するようにしました。このほかにも、6月1日に学校が再開するまで随時、各学年担任、保健室、相談室、図書館、進路指導部等からのメッセージをホームページで配信しました。
  自宅学習については、時間割に従って家庭学習が進められるよう、各科目の自習課題を週1回、学年ごとに、専用ページに掲載しました。ご家庭のインターネット環境や生徒が利用できる機器等についてのアンケートを実施した後、オンデマンド(動画の配信)は4月半ばより、オンライン(Teams)は5月の連休後から利用を開始し、ホームルームや英語の授業からオンラインを導入しました。
 6月に入り学校が再開し、新しいクラスの友人や担任の先生たちと初めて顔を合わせた生徒たちは大変うれしそうでした。学校再開後も、感染状況を見ながら、分散登校や時差通学、短縮授業など、段階を踏んで通常の学校生活に戻っていくことになりました。

オンライン授業の様子(大学音楽学部)

J1オリエンテーション

S3聖書授業風景

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